ビレッジハウスって「古い団地」というイメージがありますよね。
それもそのはず、ビレッジハウスは「雇用促進住宅」をリフォーム・リノベーションして提供しているお部屋なんです。
私はビレッジハウスに3年以上住んでいますが、古いな~と感じることは多々あるのは事実ですね。
今回は、雇用促進住宅とは一体どんな団地なのか?ビレッジハウスとの関係や家賃が安いからくりについて調べてみたので、お部屋探しの参考にしてみてください。
雇用促進住宅とは?廃止の理由は?
雇用促進住宅は「独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)」が運営している団地です。
「独立行政法人」は、国の事業を分離して運営している団体のことです。つまり、雇用促進住宅は民営ではなく公営住宅なんです。
雇用促進住宅の歴史は1960年代まで遡り、古くは築50~60年経つ建物も多くあります。
雇用促進と言うだけあって、新しい住居の確保・職業が安定するまでの間に低家賃で住むことのできるお部屋です。
しかし、年々入居者が減り、雇用保険法の改正によって雇用促進住宅としての役割を終えて、2021年度までに民間へ譲渡・廃止することが決定しました。
雇用促進住宅の建物は譲渡・廃止計画が進められ、2016年、西日本側27府県626か所1638棟、東日本側20都道県522か所1271棟の競争入札が行われた結果、「フォートレス・インベストメント・グループ」が多くの棟を買い取りました。
雇用促進住宅とビレッジハウスの関係とは?
雇用促進住宅とビレッジハウスはどのような関係があるのか?人には言えないようなからくりがあるのではないか?気になった私は過去のニュースを調べて見入ることにしました。
雇用促進住宅の多くを買い上げたフォートレス・インベストメント・グループは、アメリカの投資運用会社です。
正直、聞いたことのない会社ですが、運用資産は約700億ドルを超えるハゲタカファンドです。
ハゲタカファンドは、潰れそうな会社を安く買い取って投資し、再建後に高く売って利益を得る会社です。
2016年、フォートレス・インベストメント・グループが雇用促進住宅を買い取り、「ビレッジハウス・マネジメント株式会社」を設立し、ビレッジハウスの運営・管理を行っていました。
2017年、ソフトバンクグループがフォートレス・インベストメント・グループを買収。
ソフトバンクは携帯電話の会社かと思いきや、ほぼ投資で利益を得ている会社だそうです。
フォートレス・インベストメント・グループはソフトバンクグループの子会社になり、ビレッジハウスはソフトバンクグループの賃貸物件ということになりました。

ビレッジハウス公式サイトの一番下には「私たちはソフトバンクグループの一員です」と書かれているよ。
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ビレッジハウスの家賃が雇用促進住宅並みに安い理由とは?
ビレッジハウスは、雇用促進住宅を買い取った建物だということがわかりました。
雇用促進住宅は国の事業で建てられた建物で、フォートレス・インベストメント・グループのハゲタカファンドが、再建目的で格安で買い取ったそうです。
西ブロック27府県626か所1638棟を366億2200万円、東ブロック20都道県522か所1271棟を248億2482万6千円で落札。
落札金額の200億や300億は高額に見えますが、例えば西ブロック1638棟で見てみると、単純な計算で1棟あたり2200万円ほどになります。
私が住んでいるビレッジハウスは1棟に40部屋あります。
2200万円を40部屋で割ると、1部屋あたり55万円です。
ビレッジハウスの家賃は2万円~なので、3年以内に回収できる計算になります。
雇用促進住宅は古い建物で、リフォームやリノベーション料金、税金などなど、かかる費用はたくさんあるので一概には言えませんが、一般的な賃貸マンションと比べても格安で買い上げられていることは間違いありません。
雇用促進住宅をビレッジハウスしか入札しない理由とは?
雇用促進住宅を競争入札した時、入札したのはフォートレス・インベストメント・グループ1社だったそうです。
こんな格安不動産なのに、なぜ他の不動産会社は入札しなかったのでしょうか?
雇用促進住宅は古い建物なので、リフォーム・リノベーションや維持するのが大変という理由があります。
が!もっと不安視されているのが「家賃を回収できるか心配」という大きな理由が考えられます。
雇用促進住宅が作られた目的は、昭和の時代に労働者の技能習得や向上、経済発展を期待し、新しい住居の確保・職業が安定するまでの間、低家賃で住むことのできるお部屋でした。
雇用促進住宅に住んでいる人たちは、ビレッジハウスが買い取ったからと言って追い出されたわけではなく、雇用促進住宅からビレッジハウスになった現在も住んでいる状況です。

私の住んでいるビレッジハウスには、雇用促進住宅時代から20年近く住んでいる人もいたよ。
また、ビレッジハウスは雇用促進住宅と同じような低価格の家賃を維持しており、フリーターや生活保護者、高齢者、外国人などを積極的に募集しています。
安い家賃設定にすると低所得者・生活困窮者が入居することが多いため、大家側としては家賃滞納の心配があります。
雇用促進住宅の建物は格安でしたが、買い取った後の家賃回収が難しいと判断したのが、一般的な不動産業者が入札しなかった理由のようですね。
ビレッジハウスの家賃回収はアプラス
ちなみに、ビレッジハウスの家賃はアプラスが回収しています。アプラスと言えばクレジットカードで有名な信販会社ですね。
アプラスは家賃回収や督促などのサービスを行っており、お金を回収するプロ集団でもあります。
私も何度かビレッジハウスの家賃を滞納したことがありますが、長期滞納になると裁判や強制退去の可能性もあるので注意してください。
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雇用促進住宅をリフォーム・リノベーション
ビレッジハウスは、雇用促進住宅時代からの建物なので、古く傷んでいる部分も多くあります。
そこでビレッジハウスは、お部屋を新しくリノベーションを施して綺麗に住みやすくしています。
リフォーム・リノベーションとは?
- 「リフォーム」とは、原状回復を意味します。畳や壁紙を張り替えたり、汚れや壊れた部分を修繕・交換するような作業ですね。
- 「リノベーション」とは、リフォームをさらにパワーアップさせ、原状回復どころか新たな機能を取り付け、価値を高める改修作業のことを言います。
例えば、お風呂がバランス釜だったのを給湯器にしたり、トイレにはウォシュレット、部屋は畳からクッションフロアに変更したりと、生活性能が向上するような大規模改修を施すのがリノベーションです。
ビレッジハウスが雇用促進住宅をどのようなリノベーションしているのかは「建美家」の記事を参考にさせてもらいましょう。
雇用促進住宅時代の様子も見れるので、ビレッジハウスがどのように綺麗になったのか?ビレッジハウス公式サイトのお部屋写真と是非比べてみてください。

雇用促進住宅時代から住んでいる人は、お風呂がバランス釜のまま生活してい人もいるみたいだよ。
ビレッジハウスと雇用促進住宅の関係についてのまとめ
ビレッジハウスと雇用促進住宅の関係についてご紹介しました。
雇用促進住宅は廃止・譲渡が決まり、低価格で競争入札が行われたところをソフトバンクグループになるフォートレス・インベストメント・グループが安く買い取りました。
お部屋を新しくリノベーションし、低所得者向けの家賃の安い賃貸マンション「ビレッジハウス」として入居者を募集しています。
フリーターやシングルマザー、高齢者、外国人なども積極的に入居募集し、審査も甘く、引っ越しの初期費用が安いので人気があります。
「不動産会社の審査に落ちた」「低所得だから審査に通るか心配」という人は、一度ビレッジハウス公式サイトへ問い合わせてみることをオススメします。
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