安い賃貸物件を探して引っ越しを考えているけど、費用や手続き、自分に合う物件があるか不安な時、選択肢として「UR賃貸住宅」がおすすめされることがあります。
「UR賃貸」は、初期費用を抑えられ、家賃もお得な制度が充実していますが、実はそれだけではありません!
今回のブログ記事では、
- UR賃貸のメリット・デメリット
- 家賃や物件の種類
- 申し込み資格
- 必要書類
- 契約の流れ
- お得な割引制度
など、UR賃貸の基本から、あまり知られていない裏ワザ的な制度まで、UR賃貸に関するさまざまな情報を解説します。
UR賃貸を検討中の方も、そうでない方も、ぜひ最後までご覧ください。
UR賃貸とは?基本情報と知られざる魅力
みなさんは、UR賃貸にどのようなイメージを持っていますか?

UR賃貸って名前は聞いたことあるけど、古い団地のイメージ…



公営住宅みたいなもの?誰でも入居できるの?
UR賃貸は、礼金・仲介手数料・更新料・保証人不要という、初期費用を安く抑えられるメリットに加えて、
- 家賃がお得になる制度
- 豊富な物件タイプ
- UR都市機構による安心のサポート体制
など、詳しく調べてみないとわからない、知られざる魅力がたくさんあるんです。
UR賃貸住宅とは?(UR都市機構の役割と賃貸住宅事業)
UR賃貸住宅とは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が、管理・運営する賃貸住宅のことです。
「UR都市機構」と聞いてもピンとこない方もいるかもしれませんが、昔の「日本住宅公団」や「都市公団」といえば、ご存知の方も多いかもしれません。
UR都市機構は、国の政策実施機関として、大都市や地方都市の再生、ニュータウン開発、震災復興支援など、幅広い事業を手掛けています。
その中でも、UR賃貸住宅事業は、国民の住生活の安定と向上を目的とした重要な役割を担っています。
UR賃貸住宅は、北海道から沖縄まで全国に約70万戸以上あり、自社で管理する物件数としては世界最大級です。



「世界最大の大家さん」とも言われています。
UR賃貸と一般賃貸との違いは?
「UR賃貸」と「一般の賃貸住宅」、具体的に何が違うのか?気になるポイントを比較表で見てみましょう。
項目 | UR賃貸 | 一般の賃貸住宅 |
---|---|---|
礼金 | 不要 | 物件により異なる (家賃の1~2ヶ月分程度) |
仲介手数料 | 不要 | 物件により異なる (家賃の1ヶ月分+消費税が一般的) |
更新料 | 不要 | 物件により異なる (家賃の1ヶ月分程度が多い) |
保証人 | 不要 | 必要 (保証会社利用の場合は費用がかかる) |
家賃 | 物件、地域、制度により異なる | 物件、地域により異なる |
物件タイプ | 団地、タワーマンション、ペット共生住宅など豊富 | マンション、アパート、一戸建てなど |
入居資格 | 収入要件、国籍・居住要件などあり | 物件により異なる |
申し込み方法 | Web、店舗 | 不動産会社経由 |
管理 | UR都市機構 | 不動産会社、大家さん |
耐震性 | UR都市機構の基準を満たす | 物件により異なる |
その他 | 様々なお得な制度、UR独自の取り組みあり | 物件、大家さんにより異なる |



UR賃貸は、初期費用を大幅に抑えられる点が大きな魅力です。
UR賃貸が選ばれる理由と4つのメリット
UR賃貸は国が管理・運営している住宅ということがわかりました。
では、UR賃貸にどのようなメリットがあるのか?考えてみましょう。
- 礼金・仲介手数料・更新料・保証人不要
- 各種割引制度&期間限定プラン
- 豊富な物件タイプと間取り
- UR都市機構による安心のサポート体制
礼金・仲介手数料・更新料・保証人不要!
UR賃貸は、礼金、仲介手数料、更新料、保証人が一切不要です。
- 礼金:
大家さんへのお礼として支払うお金(戻ってこない) - 仲介手数料:
不動産会社への手数料(家賃1ヶ月分+消費税が一般的) - 更新料:
契約更新時に支払うお金(家賃1ヶ月分程度が多い) - 保証人:
家賃滞納などの際に代わりに支払う人(親族などにお願いするのが一般的)
これらの費用が全て不要になるため、引っ越しにかかる初期費用を大幅に抑えることができます。
例えば、家賃10万円の物件に引っ越す場合、一般の賃貸住宅では、初期費用として50万円以上かかることも珍しくありません。
しかし、UR賃貸なら、敷金(家賃2ヶ月分)と日割り家賃、共益費だけで済むため、初期費用を半分以下に抑えることも可能です。



敷金は退去時の原状回復費用などで清算されます。
各種割引制度&期間限定プラン
UR賃貸には、さまざまな「家賃割引制度」や「期間限定プラン」があり、条件に合えば、一般の賃貸住宅よりも家賃を安く抑えることができます。
- 近居割:
親世帯・子世帯が近くに住むと家賃が割引になる制度 - U35割:
35歳以下の方の家賃が割引になる制度 - そのママ割:
子育て世帯の家賃が割引 - 子育て割:
新婚世帯または子育て世帯の家賃が割引になる制度 - URライト(定期借家):
期間限定で家賃が割引になる制度 - フリーレント:
一定期間、家賃が無料になる制度
豊富な物件タイプと間取り
UR賃貸は「古い団地」というイメージを持たれがちですが、タワーマンション、ペット共生住宅、高齢者向け住宅、ステージセレクト住宅など、さまざまなタイプの物件があります。
間取りも、1Kから4LDK以上まで、単身者からファミリーまで、幅広いニーズに対応できる豊富なバリエーションが用意されています。
さらに、近年では、リノベーション物件や建て替え物件も増えており、デザイン性の高い、おしゃれな物件も選べるようになっています。



無印良品やイケアと共同開発したリノベーション物件なんかもあります。
UR都市機構による安心のサポート体制
UR賃貸は、UR都市機構が管理・運営しているため、入居後のサポート体制も充実しています。
- 24時間365日受付のコールセンター:
水漏れなどの緊急トラブルにも対応 - 管理サービス事務所:
各団地や物件に設置されており、困りごとを相談できる - 耐震診断・耐震改修:
UR都市機構の基準に基づき、耐震性の確保に努めている
UR賃貸の物件タイプは?
UR賃貸の魅力の一つは、豊富な物件タイプです。
「UR賃貸=古い団地」というイメージがありますが、現在ではさまざまな物件タイプが用意されています。
- 都心で便利な暮らしが叶うタワーマンション
- ペットと暮らせるペット共生住宅
- 高齢者向け住宅
- ライフステージに合わせて間取りを変えられる住宅
- シェアハウス
- セカンドハウスなど
さまざまなニーズに応える物件が用意されています。
ここでは、UR賃貸の代表的な物件タイプの特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
- 団地
- タワーマンション
- ペット共生住宅
団地:進化するUR団地の魅力
UR賃貸の「団地」と聞くと、「古い」「狭い」「暗い」といった、ネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。
ネガティブなイメージのある団地は、住むこと自体が「恥ずかしい」と感じている方もいらっしゃるようです。
しかし、最近のUR団地は、リノベーションや建て替えが進み、若者が住んでも恥ずかしくないような建物へと変わってきています。
UR団地のココが魅力!
- 広々とした敷地と、豊かな緑:
UR団地の多くは、広大な敷地内にゆったりと建物が配置され、敷地内には公園や緑地、プレイロット(遊具のある広場)などが設けられています。都会にいながら、自然を感じられる環境は、子育て世帯やシニア層にとって大きな魅力です。 - ゆとりのある間取り:
昔ながらの2DKや3DKだけでなく、リノベーションによって、広々としたリビングダイニングを持つ物件や、オシャレなデザインの物件も増えています。 - コミュニティの形成:
UR賃貸は、地域との連携や、住民同士の交流を促進する取り組みに力を入れています。敷地内にコミュニティカフェやシェアガーデンを設けたり、イベントを開催したりすることで、多世代交流や相互の支え合いが可能な場を提供しています。 - 子育てしやすい環境:
敷地内に保育園や幼稚園、小学校が併設されている団地や、近隣に子育て支援施設が充実している団地も多く、子育てファミリーにとって安心・安全な環境が整っています。
団地の注意点と後悔しないためのチェックポイント
- 築年数:
築年数が古い物件も多数存在します。内覧時に、建物の状態や設備(水回り、配管など)をしっかりと確認しましょう。 - エレベーターの有無:
エレベーターがない団地もあります。特に、高層階に住む場合や、高齢の方、小さなお子さんがいる場合は、エレベーターの有無を確認しましょう。 - 駅からの距離:
駅から遠い団地もあります。バスの利用が必要な場合もあるので、通勤・通学の経路や所要時間を確認しましょう。 - 周辺環境:
団地の周辺環境(スーパー、コンビニ、病院、学校など)も確認しましょう。
タワーマンション:UR賃貸タワマンのメリット・デメリット
UR賃貸にも、都心の一等地に建つ、ハイクオリティなタワーマンションがあります
UR賃貸タワマンのココが魅力!
- 抜群のロケーション:
多くのUR賃貸タワーマンションは、都心の一等地や、駅直結、複数路線利用可能など、交通アクセスが非常に便利な場所に立地しています。通勤・通学はもちろん、ショッピングやレジャーにも便利です。 - 高層階からの眺望:
高層階からは、素晴らしい景色を独り占めできます。昼間は遠くの山々や海、夜はきらめく夜景を眺めながら、贅沢な時間を過ごせます。 - 充実した共用施設:
フィットネスジム、ゲストルーム、パーティールーム、ラウンジ、キッズルームなど、タワーマンションならではの充実した共用施設を利用できます(物件によって異なります)。 - 洗練されたデザインと高機能な設備:
エントランスや共用部分は、高級ホテルのような洗練されたデザイン。各住戸には、最新の設備(床暖房、ディスポーザー、浴室乾燥機など)が備わっています(物件によって異なります)。
タワマンならではの注意点
- 共用施設の利用料:
共用施設を利用する際に、別途料金がかかる場合があります。 - 管理費:
一般の賃貸住宅に比べて、管理費が高めに設定されていることが多いです。 - 高層階ならではの注意点:
エレベーターの待ち時間、強風、地震時の揺れなど、高層階ならではの注意点もあります。 - 眺望:
眺望は、階数や方角によって大きく異なります。内覧時に、必ず確認しましょう。
ペット共生住宅:UR賃貸のペット共生住宅とは?
地方自治体が運営している公営住宅はペット不可が多いですが、UR賃貸はペットが飼える「ペット共生住宅」があります。
UR賃貸のペット共生住宅のココが魅力!
UR賃貸のペット共生住宅は、人とペットが共に快適に暮らせるように、さまざまな工夫が凝らされています。
- 充実の設備:
- 共用部分:
足洗い場、ペットボタン付きエレベーター、汚物処理水洗、リードフックなど - 専有部分:
ペットくぐり戸付きドア、傷つきにくい壁紙(モールディング)、ペットトイレ置き場、防音サッシなど
- 共用部分:
- ペット飼育に関するルール:
UR賃貸では、ペット飼育に関するルール(飼育できるペットの種類、大きさ、数、飼育場所など)が定められています。 - ペットクラブ:
一部の物件では、ペットを飼育する入居者を中心に、「ペットクラブ」が設立されています。ペットクラブでは、情報交換や交流会、飼育に関する相談などが行われています。
ペット共生住宅の注意点
- ペットの種類、大きさ、数に制限がある:
UR賃貸のペット共生住宅で飼育できるペットは、犬、猫、小動物(うさぎ、モルモット、ハムスターなど)、小鳥、魚類です。犬と猫については、大きさ(成犬・成猫時に概ね10kg以下)と数(1部屋につきいずれか1頭)に制限があります。 - ペット飼育申請が必要:
ペットを飼育する際は、事前にUR都市機構に申請し、許可を得る必要があります。 - ペットクラブへの加入:
ペットクラブが設立されている物件では、犬または猫を飼育する方は、ペットクラブへの加入が義務付けられています。 - 共用部分でのマナー:
他の入居者への配慮が必要です。
- 高齢者向け住宅
- ステージセレクト住宅
- ハウスシェアリング
- マルチハビテーションなど
UR賃貸の申し込み~入居までの流れ
UR賃貸の物件タイプやメリット・デメリットを解説してきました。
次は具体的な申し込み方法と入居までの流れをチェックしていきます。
- 希望の物件を探す
- 申し込み資格を確認する
- 申し込み(仮申し込み)
- 内覧
- 書類提出(本申し込み)
- 契約
- 入居
ステップ1:希望の物件を探す
まずは、UR賃貸のWebサイトで、希望の物件を探しましょう。
UR賃貸のWebサイトでは、エリア、沿線、駅、間取り、家賃、設備など、さまざまな条件で物件を検索できます。
UR賃貸のWebサイトで希望の物件が見つからない場合や、もっと詳しく話を聞きたい場合は、URの店舗に相談してみましょう。
ステップ2:申し込み資格を確認する
希望の物件が見つかったら、次は申し込み資格を確認しましょう。
UR賃貸には、収入要件、国籍・居住要件、単身者・同居親族の条件など、さまざまな申し込み資格があります。
- 収入要件:
- 申込者本人の平均月収額が基準月収額以上であること
- 基準月収額は、家賃の4倍(家賃が82,500円以上の場合は33万円、20万円以上の場合は40万円)
- 単身者の場合は、家賃の4倍(家賃が62,500円以上の場合は25万円、20万円以上の場合は40万円)
- 平均月収額が基準月収額に満たない場合は、家賃等の一時払い制度、貯蓄基準制度、収入基準の特例を利用できる場合がある
- 申込者本人の平均月収額が基準月収額以上であること
- 国籍・居住要件:
- 日本国籍の方、またはURが定める資格を持つ外国籍の方
- 継続して自ら居住するための住宅を必要とする方
- 単身者・同居親族の条件:
- 単身者、または現に同居し、または同居しようとする親族のある方
- 親族の範囲は、配偶者(事実婚、婚約者を含む)、6親等内の血族、3親等内の姻族
- その他:
- 申込者本人を含めた同居世帯全員が、URが定める入居開始可能日から1か月以内に入居できること
- 物件内で円満な共同生活を営むことができること
- 暴力団員などではないこと
- 申し込み資格の特例:
- 高齢者、障がい者、父子母子世帯、学生などは、収入要件が緩和される場合がある
ステップ3:申し込み(仮申し込み)
申し込み資格を満たしていることが確認できたら、いよいよ申し込みです。
UR賃貸の申し込みには、「仮申し込み」と「本申し込み」の2段階があります。
仮申し込みの段階では、まだ必要書類の提出は不要で、間取りの希望や、個人情報などを登録します。
ステップ4:内覧
「仮申し込み」が完了すると、URから内覧の案内が届きます。
内覧では、実際に部屋を見て、間取りや設備、日当たり、周辺環境などを確認できます。
ステップ5:書類提出(本申し込み)
内覧後、入居を希望する場合は、本申し込みの手続きを行います。
本申し込みでは、UR都市機構指定の賃貸住宅入居申込書に必要事項を記入し、必要書類を添えて提出します。
- 賃貸住宅入居申込書(UR都市機構指定様式)
- 住民票の写し(申込者本人および同居親族全員のもの、続柄が記載されたもの、マイナンバーの記載がないもの)
- 収入を証明する書類(給与所得者、個人事業主、年金受給者など、収入形態によって異なる)
- 給与所得者: 源泉徴収票(原本)、住民税決定通知書または課税証明書
- 個人事業主: 納税証明書(その2)(原本)
- 年金受給者: 公的年金証書または年金振込通知書等(原本およびコピー)
- その他(該当する場合のみ)
- 収入基準の特例を利用する場合の追加書類
- 未成年、被保佐人・被補助人の場合の同意書
- 近居制度を利用する場合の追加書類
ステップ6:契約
本申し込み後、UR都市機構による審査が行われ、審査に通過すると、いよいよ契約です。
契約時には、以下のものが必要です。
- 賃貸借契約書(UR都市機構が用意)
- 敷金(家賃の2ヶ月分)
- 日割り家賃、共益費
- 実印、印鑑証明書(印鑑登録証明書は3ヶ月以内のもの)
- 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
ステップ7:入居
契約が完了すると、入居開始可能日以降に、物件の管理サービス事務所などで鍵を受け取ることができます。
UR賃貸とは?物件のメリット・デメリット、申し込み手順を解説のまとめ
今回は、「UR賃貸」について、その基本情報から、物件選びのポイント、申し込み方法、お得な制度などについて紹介しました。
- 礼金・仲介手数料・更新料・保証人不要
- 家賃がお得になる制度が充実
- 豊富な物件タイプ
- UR都市機構による安心のサポート体制
- コミュニティ形成支援や先進的な取り組み
- 耐震性への取り組み
UR賃貸は、単身者からファミリー、高齢者、ペットと暮らしたい方、セカンドハウスを持ちたい方など、さまざまなニーズに応えることができる、魅力的な選択肢です。
「でも、UR賃貸って、申し込むのが難しそう…」「自分に合う物件が見つかるか不安…」という方は、まずはUR賃貸のWebサイトをチェックしてみてください。
豊富な物件情報や、申し込み資格の確認、オンラインでの仮申し込みなど、便利な機能が満載です。
また、URの店舗では、ハウジングアドバイザーが、あなたの希望や条件に合った物件探しをサポートしてくれます。
UR賃貸の制度や、申し込み方法について、詳しく説明してくれるので、初めての方でも安心です。
この記事が、あなたの新しい暮らしの第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。