ビレッジハウスの元住民として、5階（最上階）から3年半この物件と向き合った私が、今まさに迷われている皆さんのために、本音でアドバイスをお届けします。

「固定費を抑えて自由な生活を手に入れたい」

そう思って、今の住まいを探しているのなら、「シェアハウス」と「ビレッジハウス」、どちらが良いのだろう？という疑問は当然出てきますよね。

特に、家賃の安さだけを求めて比べると、どっちが本当にお得なのか、分かりにくいものです。

結論から申し上げますと、この二つは「何を優先するか」によって、どちらが安く、快適になるかが全く変わってきます。

この記事では、元住民である私のリアルな視点と、客観的な情報を交えながら、シェアハウスとビレッジハウスのメリット・デメリットを徹底比較し、あなたが自分にとっての「ベストな選択」を見つけるお手伝いをさせていただきますね。

シェアハウスとビレッジハウス、根本的な違いとは？

まず、この二つの住まいの構造上の違いを理解することが大切です。

シェアハウスもビレッジハウスも、家賃が安いという共通点がありますが、その「安さの源泉」と「生活の形態」が異なります。

シェアハウス：共有スペースでコストを分担するモデル

シェアハウスは、一つの大きな住居を複数の住人で分け合う形です。

• 構造
  個室はありますが、キッチン、リビング、お風呂、トイレなどは基本的に共同利用です。
• 費用の特徴
  家賃に水道光熱費やインターネット代などが込みになっているプランが多いです。初期費用も、敷金・礼金などが不要で抑えられているのが一般的ですね。
• メリット
  トータルで見ると、都心部でも比較的安価に生活できることが多いです。また、住民との交流が生まれる可能性があります。

ビレッジハウス：公団を再生した「完全独立型」の個室

一方、私が住んでいたビレッジハウスは、古い公団団地を大規模に改修して提供されている物件です。

• 構造
  昔ながらのアパートやマンションと同じ、完全に独立した一戸建ての部屋（ワンルームや2DKなど）が基本です。共用スペースは「廊下」と「屋外」だけです。
• 費用の特徴
  家賃が安いのは、元々の建物の仕入れコストが抑えられているためです。光熱費や通信費はすべて自分で契約し、支払います。
• メリット
  何よりもプライバシーが完全に守られる点です。騒音を気にする必要も、水回りの使用時間を気にする必要もありません。

コスト比較：家賃以外に見る「本当の出費」

「どっちが安いか」を判断するには、月々の家賃だけでなく、トータルの出費で考える必要があります。

月額費用の比較ポイント

項目	シェアハウス（一般的な傾向）	ビレッジハウス（私の経験上）
家賃	エリアによるが、安価な設定が多い	非常に安価（相場より2〜3万円安いことも）
光熱費・通信費	家賃に込みのことが多い	別途契約・支払い（自己管理）
共益費	家賃に含まれるか、別途設定	ほぼ発生しない（団地特有の共用部維持費など）
初期費用	非常に低いか、ゼロの場合が多い	一般の賃貸に近い（敷金・礼金は無しの場合が多い）

もしあなたが「光熱費の管理が苦手で、計算をシンプルにしたい」なら、シェアハウスの「全部込みプラン」は魅力的かもしれません。

しかし、私の場合はフリーランスで収入が不安定な時期もありました。

その時、ビレッジハウスの家賃の安さは本当に助かりました。

光熱費は変動しますが、家賃という固定費を限界まで下げられるため、収入が少ない月でも精神的な余裕が持てたのです。

家賃が安い分、光熱費が高めになってもトータルで見て安くなるケースは多々ありますよ。

プライバシーと自由度で見る「精神的コスト」

目に見えないコスト、つまり「精神的なストレス」も、生活の満足度に大きく関わってきます。

シェアハウスの精神的コスト

共有スペースを使う以上、生活リズムの違う誰かと接点を持つことになります。

• 夜中にキッチンを使いたいのに他の人がいる。
• 友人を呼びたいが、ルールで制限されている。
• 誰かが水回りを汚した後、掃除のタイミングでストレスを感じる。

これらはすべて、「自分の生活を完全にコントロールできない」ことに起因します。

もしあなたが一人の時間を大切にしたい、自分のペースで生活したいタイプなら、この「精神的コスト」は無視できません。

ビレッジハウスの精神的コスト（私の体験から）

ビレッジハウスは完全個室なので、精神的なストレスは格段に少ないです。私が住んでいた5階の部屋は、本当に静かで快適でした。

ただ、ビレッジハウスにもコストはあります。それは「設備や共用廊下の古さ」と「自分で全て管理する手間」です。

古い団地ですから、水回りや内装は最新ではありません。

DIYで快適さを手に入れる工夫が必要になることもあります（これは逆に工夫するのが楽しい人にはメリットですが！）。

また、共用廊下やゴミ出し場など、住民みんなで維持しなければならない部分のモラル維持に気を配る必要もありますね。

どちらを選ぶべきか？具体的な判断基準

さあ、ここからはあなたがどちらを選ぶべきか、具体的なケースに当てはめて考えてみましょう。

シェアハウスがおすすめなのはこんな人

1. 初期費用を極限まで抑えたい人
   敷金礼金などのまとまった出費を避けたいなら、シェアハウスの初期費用の安さは大きな魅力です。
2. 都心や利便性の高い場所で安く住みたい人
   立地の良い場所で個室を安く借りるのは難しくても、シェアハウスなら選択肢が広がります。
3. 積極的に人と交流したい人
   住人とのつながりや、孤独を感じたくない人には最適です。

ビレッジハウスがおすすめなのはこんな人

1. プライバシーと独立性を最優先したい人
   誰にも邪魔されず、自分の部屋で完結した生活を送りたいなら、これ以上の選択肢はなかなかありません。
2. 固定費を可能な限り低く抑えたい人
   家賃そのものが非常に安いため、家賃を生活のベースラインとして下げたい場合に強力です。
3. 自分のペースで生活をカスタマイズしたい人
   自分でインフラを整えたり、インテリアを工夫したりする自由度を求める方に向いています。

まとめ：大切なのは「あなたの自由」を最大化すること

シェアハウスとビレッジハウス、どちらが安いかという問いには、「トータルで見たときの出費」と「精神的な快適さ」という二つの側面から答える必要があります。

シェアハウスは「管理の手間」や「プライバシーの制約」をコストとして受け入れることで、初期費用や光熱費を抑える選択肢です。

ビレッジハウスは、「設備の古さ」や「インフラ整備の手間」を受け入れることで、家賃という最大の固定費を抑え、究極のプライベート空間を手に入れる選択肢です。

私がビレッジハウスで得られたのは、家賃を抑えられたことで生まれた「経済的な余裕」と、誰にも邪魔されない「精神的な自由」でした。

その自由があったからこそ、将来への投資や、本当にやりたいことに時間を使えたと思っています。

あなたの今の状況、そしてこれから手に入れたい「自由」の形はどんなものですか？

この記事が、あなたが次の住まいを決めるための、確かな一歩となることを心から願っています。

焦らず、ご自身の価値観に合った最良の場所を選んでくださいね。応援しています！